在宅医療のメリットとデメリット
2023年7月27日
医師の中村です。 今回は在宅医療のメリットとデメリットについてお話したいと思います。 在宅医療のデメリットは、できる治療に制限があることです。 治療したいなら病院がいいと思います。 また、24時間体制ではあるものの、特に夜間・休日は 医師・看護師ともに自宅で待機しています。 病院のようにナースコールを押せば、 看護師さんがすぐに来てくれるわけではありません。 最低でも30分はかかります。 医師や看護師さんがくるまで、自分たちで何とかする必要があります。 その一方、在宅医療のメリットは、好きなように過ごせることです。 お酒を飲む、好きなものを食べる、家族やペットと過ごせる、 友人・知人と自由に会える等。 また、“家”で過ごすこと自体もメリットです。 上野千鶴子「おひとりさまの最期」からの引用です。 「(家は)タダのハコだとは思っていません。 記憶や経験が詰まった、暮らしの場です。 暗闇のなかでもスイッチに手が届く・・・・ そういう身体の延長のような装置系です。」1) 在宅医療を専門にしていますが、なんでも在宅医療がいいとは思いません。 その人の状態や希望に応じて、使い分けていく必要があると思います。 1)上野千鶴子.「おひとりさまの最期 」.朝日新聞出版 .2015年