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事例01
短期入院で在宅療養の環境が整い、 在宅での看取りが可能になった事例
A
さん 【 60代~70代 / 男性 】
病名
胃がん(末期)
介護者
娘、妻
利用サービス
訪問看護
訪問介護
訪問期間
平成28年3月~4月
Aさんは2年程前に胃がんの手術を受けましたが、1年後に左横隔膜下に再発。通院して化学療法による治療を受けていましたが、39度台の発熱が続いたため入院されました。
その後病状が進み、化学療法などの積極的治療が困難になったため、ご本人の希望で、自宅での緩和ケアに移行することになりました。
Aさんとご家族は、病院から優幸会の訪問医療サービスを紹介され、契約をして退院されました。
今回の入院以前から、娘と妻が介護をしていましたが、2人とも看護や介護の知識はあまりなく、自宅には介護ベッドなどはありませんでした。
Aさんは、退院後1週間程でベッドから起き上がれなくなりました。水分や食事を摂るのが困難になったため、医師は、末梢輸液点滴?を続けました。急速な病状の悪化にご家族が混乱し、訪問看護師に自宅での介護は難しいとの相談がありました。
ご本人は自宅での療養を望んでいるため、医師は、短期入院して在宅療養の環境を整えることを提案しました。
在宅療養再準備のための短期入院を決定
訪問医療開始14日目に入院。その間に、自宅で水分補給や痛み緩和の点滴が楽に受けられるように、CVポート(埋め込み式の点滴管)の留置術を受けました。
ご家族には、訪問看護師のアドバイスのもと、介護ベットなど必要な用品を準備して自宅の療養環境を整えていただき、今後の見通しや、いざという時の心構えなどお話ししました。
在宅療養再開
訪問開始27日目(再退院4日後)に呼吸状態が悪化したため、在宅酸素を導入しました。
訪問開始から34日目に、ご自宅で永眠されました。
退院していざ在宅療養が始まると、ご家族が心身共にプレッシャーを受けて、パニックになったり、体調を崩されることがあります。
Aさんのご家族も、想像していた在宅療養と現実の違いに混乱され、一時は在宅療養をあきらめかけましたが、Aさんが短期入院している間に療養環境を整え、ある程度気持ちの準備もしていただくことができ、在宅での看取りにつなげることができました。
Aさんのように、在宅療養の開始後に、ご本人やご家族に問題が生じた場合、医師の判断で、病院と連携して短期入院をしていただき、状況の改善を図ることがあります。
不安なことやお困りのことがあれば、医師や看護師、ケアマネジャーなどになんでもご相談ください。
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